FC2ブログ

Entries

「採点実感」から抜粋(公法系科目第1問)

1 総 論
・ 問題文には,検討すべき点について,ヒントとなる記述が多々あるにもかかわらず(例えば,立法経過に関する議論から,妊娠等の自由の制限と収容の点が大きなテーマであることに気付くべきであろう。),これに言及していない答案があった。また,問題文に書かれている前提を誤解していると思われる答案もあった。まずは,問題文をしっかり読んで,その内容を理解することが重要である。
・ 本問は,マクリーン事件等幾つかの参考となる判例を想起すべき事例であり,これらの判決の趣旨を理解し,その射程を意識しながら本事例について論証しようとする答案は説得的であり,高い評価となった。他方,これらの重要判例がおよそ意識されていないもの,あるいは,本事例の特性を意識した論述とは言い難く,淡白な記述にとどまるものは,低い評価とならざるを得なかった。
・ 被侵害利益を適切に示さないもの,違憲審査基準を示さないものが散見されるとともに,違憲審査基準を一応示していてもそれを採用する理由が十分でないものが一定程度見られたが,これらを十分に示すことが説得力のある答案の前提であり,より意識した論述を心掛けてほしい。
・ 原告の主張,国の主張,自己の見解を示すことが求められているが,原告や国の主張として,およそ認め難いものを想定して容易に反論するという論述では,淡白な内容とならざるを得ない。判例・通説の立場からして,極端な,若しくは単純に過ぎる(したがって批判も容易な)主張を前提にして答案を構成するのは適当ではなく(例えば,国の主張として,外国人の人権はおよそ保障されないなど),判例や通説的見解と異なる見解を採用することは差し支えないが,少なくともそれらの存在を前提とした立論をすべきであろう。
・ 設問1に対する解答を僅か数行にしているものも見られたが,原告の主張としても,理論と事実に関する一定の主張を記載することが求められており,したがって,まず,設問1において,問題となる権利の特定と,その制約の合憲性に関する一定の論述をすることが期待されている。設問2では,国の反論なのか私見なのか判別しにくいものが見られた。
・ 出題の趣旨にも示したとおり,本問において違憲を主張するとすればその瑕疵は法律にあるのであり,また,問題文に「Bの収容及び強制出国の根拠となった特労法の規定が憲法違反であるとして」と記載されていて,法令違憲を検討すべきことが示されているのに,適用違憲を詳細に論ずるものがあった。繰り返しにはなるが,問題文はしっかり読んでほしい。


司法試験の合格者が発表されて相当の日数が経過し、いつになったら論文式試験の「採点実感等に関する意見」が公表されるのかと思っていたら、「採点実感」と名称を簡略化して公表されていました。

司法試験委員会を構成するメンバーも頼りなくなったものです。平成29年11月13日午後4時過ぎ現在の内容を抜粋していますが、「国の主張」と書いていることが間違いであると気づく担当者はいなかったのでしょうか。問題文はしっかり読んでほしいとか、漢字を間違えないでほしいと注文している連中が、国の主張と書いたミスを看過しますかね。こんなことでは、受験生が主張、反論という言葉を間違って使用しても、文句は言えないです。
関連記事

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://ogmomomanami.blog.fc2.com/tb.php/3415-9ec0d5b0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Appendix

アクセスカウンター

Extra

カレンダー

07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

最新記事

カテゴリ

検索フォーム

QRコード

QR

天気予報


-天気予報コム- -FC2-