Entries

「採点実感等に関する意見」から抜粋(5+桜)

いよいよ平成28年司法試験の「採点実感等に関する意見」(以下「採点実感」という。)からの抜粋になります。平成29年の本試験まで約1か月ですが、法務省のホームページにアクセスして、これくらいは自分の目で確認すべきであると思います。いろんな論点を頭にたたき込もうとして焦るよりは、ずっと合格に近づくはずです。そして、判読できない字を書く人は、毎日少しの時間で構いませんから、字を書く練習をしましょう。


201704090728105f6.jpg

20170409072813f0f.jpg



【平成28年公法系科目第1問から抜粋】
・ また,明確性の原則を述べるものもあったが,問題文中で憲法第31条に関する論点を除外していることを踏まえると,例えば,行動の自由に対する萎縮的効果を論じる中で言及するなど,論じ方に工夫が必要であり,単に明確性の原則に反するから違憲無効であるとの記述では評価の対象とすることはできなかった。
(中略)
5 検察官の反論又は私見
・ 本年は,昨年と異なり,各設問の配点を明示しなかったが,設問1では付添人の主張を,設問2ではあなた自身の見解を,それぞれ問い,検察官の反論については,あなた自身の見解を述べる中で,これを「想定」すればよいこととした。したがって,検察官の反論については,仮に明示して論じるにしても簡にして要を得た記述にとどめ,あなた自身の見解が充実したものになることを期待したものである。この点では,本問は,従来の出題傾向と何ら変わらない。
・ ただ,その際,検察官の反論を明示する以上は,判断枠組みを定立するだけで終わるのでは不十分であるし,「目的は不可欠で,手段は最小限である」などと結論を記載するだけでも足りず,冗長にならないように留意しつつ,検察官としてその結論につながる積極的・直接的・根本的な理由(判断の骨組みとなる部分)まで端的に示す必要がある。他方,結論的に付添人の主張と同一の結論となるにしても,なぜ検察官の反論を採用できず,付添人の主張と同一の結論に至るのかについて説得的に論じなければ,検察官の反論を踏まえたものとはならないことに留意して欲しかった。

【同科目第2問から抜粋】
・ 昨年と同様,法律的な文章という以前に,日本語の論述能力が劣っている答案が相当数見られた。法律実務家である裁判官,検察官,弁護士のいずれも文章を書くことを基本とする仕事である。受験対策のための授業になってはならないとはいえ,法科大学院においても,論述能力を十分に指導する必要があるのではないか。

【同年民事系科目第2問から抜粋】
 なお,読みにくい文字であっても,可能な限り正確に文章を理解するように努めているが,それにもかかわらず,文末が肯定しているのか,否定しているのか判別することができず,あるいは「有効」と書いているのか,「無効」と書いているのか判別することができないような文章が,少数ではあるものの,見られる。そのような文章については,文章の趣旨が不明であるものと判断した上で,採点せざるを得ない。

【同科目第3問から抜粋】
 民事訴訟に関する基本的な概念や原理・原則についての理解を前提に論理的な思考をめぐらせることでそれまで自分では考えたことがないような問題についても自分なりに答えようとする姿勢が重要である。
 また,問題意識に答えるという観点からは必要とは言えない一般論を長々と展開する答案も見られた。このような答案は,解答の結論に至るのに必要とは言えない論述をあえてしているという点で本当に理解ができているのかにつき疑問を抱かせることにもなる上,記述作業自体に貴重な時間を取られてしまうことにもなる。本年の設問もいわゆる一行問題ではなく,具体的な事案を前提に与えられた問題についての分析能力が試されているのであるから,解答として記載すべき内容も自ずと絞られてくることを意識すべきである。
 なお,条文を引用するのが当然であると思われるのに条文を引用しない答案や,条番号の引用を誤る答案(例えば,民事訴訟法「第115条第1項第2号」と書くべきであるのに,「第115条第2号」や「第115条第2項」と書くもの)が多く見られた。法律解釈における実定法の条文の重要性は改めて述べるまでもないものであり,注意を促したい。
(中略)
 本年も,複雑な事案を前提に複数の課題に答えることが求められているため,事案及び問題意識の把握,答案の構成の検討,具体的な記述作業といった答案作成事務を試験時間内に的確にこなすことは決して容易なことではなかったと言える。そのためか,答案全体のバランスが前半に偏ってしまい,設問3については有意な記述がほとんどないという答案も散見された。もっとも,
これは時間配分に十分に留意することで大きく改善することができるから,言い古されたことではあるものの,時間配分を意識して試験に臨むことが肝要である。
 また,極端に小さな字(各行の幅の半分にも満たないような字)やあまりに細いペンで書いているために判読が困難な答案や,書き殴ったような字や崩した文字を使用した答案も多く見られた。これらには,簡単な心掛けで改善が可能であると思われるものも含まれているので,留意していただきたい。

【同年刑事系科目第1問から抜粋】
 なお,本問で罪責の問われている者は甲乙丙丁と複数のため,答案を構成するに際しては,各人において論じるべき点の相互関係に留意した上,各人の論じる順序を検討した方がよいと思われたが,ほぼ全ての答案が,乙丙甲丁等,適宜の順に応じて論じることができていた。
(中略)
⑹ その他
 例年指摘しているところではあるが,字が乱雑で判読しづらい答案も少数ながら存在したし,漢字に間違いのある答案も散見された。時間的に余裕がないことは承知しているところであるし,達筆であることまでを求めるものではないものの,採点者に読まれるものであることを意識し,大きめで読みやすく丁寧な字で書かれることが望まれる。



【同年法律選択倒産法から抜粋】
全体を通じて,条文の摘示が全くなかったり,条文の摘示の仕方(本文とただし書との区別や項と号との区別)が正しくできていない答案がかなりの数あった。条文の読み方等の法律家としての基本的スキルが身に着いていないことによるものと思われる。

【同租税法から抜粋】
また,本年度については,記述内容は正しいがその根拠として引用すべき条文を誤っているという答案も目立った。これらの答案の中には,答案の記述内容と引用している条文の内容とが明らかに異なっているものがあり,解答者は条文と照らし合わせて学習する習慣を欠くだけでなく,条文を読んで確認することもなく答案に引用しているのではないかとすら感じさせるものであった。

【同労働法から抜粋】
 出題の趣旨に沿って,必要な論点を的確に取り上げた上,その論述が期待される水準に達している答案については,おおむね平均以上の得点を与え,さらに,当てはめにおいて必要な事実を過不足なく摘示し,あるいは,主要論点について,着目すべき問題点を事例から適切に読み取って検討しているなど,優れた事例分析や考察が認められる答案については,更に高い得点を与えることとした。
 なお,答案の中には,極めて小さな文字で書かれてあるものや,文字の判読が困難なものなどが少なくなかった。文字いかんが得点そのものを左右するわけではないものの,読みやすい文字で丁寧に答案を作成されんことを付言しておきたい。

【同国際関係法(私法系)から抜粋】
 本年の試験でも,答案の最終部分において(注を付して)前問に対する答えの一部を補充する答案がなお散見された。そのことをもって減点することはしなかったが,答案構成力の弱さを示すものである。バランスの取れた書き方のできる力を付けさせることが望まれる。


20170409074109618.jpg
関連記事

コメント

[C2303] いい写真ですね

今年はさくらカーニバルと桜の見頃がマッチしていますが,
天気が悪いのが残念ですね。
  • 2017-04-09 08:48
  • YD
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://ogmomomanami.blog.fc2.com/tb.php/3296-5a22087d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Appendix

カテゴリ

Extra

プロフィール

オグちゃん

Author:オグちゃん
平成25年5月、アメーバ・ブログから引っ越してきました。役に立つことも、役に立たないこともマイペースで書いています。日記のような感じでしょうか。

しかし、ブログから新しい出会いが生まれ、有難いものであるということも知りました。

最新記事

検索フォーム

アクセスカウンター

フリーエリア

QRコード

QR

天気予報


-天気予報コム- -FC2-