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司法試験の問題の漏えいについて

司法試験の問題が法科大学院の教授である考査委員から、その教え子に漏えいしていたとされる問題について、関係者に衝撃が走ったと報じられていますが、昔から、その種の話はありました。

新任の考査委員(正確には「司法試験考査委員」といいます。)がその年の問題を作成することになっているはずです。これが学者の場合ですと、その著書が売れ始めますし、場合によっては、他大学から講義を聴講する輩もいたようです。また、学者が授業の流れと脈絡のない話をし始めたと思ったら、それに関連する問題が司法試験の本番で出題されたという噂も耳にしたことがあります。

そして、前回似たような問題が起きたのは平成19年頃ではなかったかと思いますが、知り合いの検察官が、突然異動となり、司法試験をめぐる不祥事の再発防止に向けて取り組むことになりました。しかし、所詮は人間がすることですから、不正は付きものです。これは断言できます。

では、今回の問題の漏えいは、どうして発覚したのか。

NHKのニュースを見ていると、問題の受験生の正答率が高かったと報じていました。これは見方によっては、かなり失礼な物言いです。試験の合格発表がなされると、どこの法科大学院出身者(そうでない予備試験合格組もいますが、ここでは「法科大学院出身者」と表現します。)が何人合格したかだけでなく、得点の分布状況等まで細かく分析し、これが一覧表になって開示されています。そして、いつも驚くことに択一試験では、各科目に満点か、それに近い点数を取った者がいるのです。したがって、今回の受験生は、問題を教えてもらえた憲法だけがずば抜けた点数だったために怪しいと思われたのかもしれません。また、論文試験の問題(なお、リンク先にしている法務省のところから確認できますので、一般の方は是非どんな問題が出題されているか御覧になって下さい。)を教えてもらったとしても、きちんと答案を書けるかいえば、必ずしもそうとはいえないところがあります(今回、問題を教えてもらったのは女性のようですが、女性でも字が汚いのがいます。こんな字でラブレターを書いても、相手の男はドン引きするのではないかと思うくらい、字が汚いです。その上、まともな日本語の文章が書けないのであれば、到底試験に合格することはできません。)。したがって、論文試験の問題が分かっていても、そんなに高得点に結びつく答案は書けないと思います。

いずれにしても、ずるいことをする訳ですから、程ほどのところで合格するようにしておけば、不正は発覚しなかったかもしれません。しかし、憲法(公法系の論文試験)は始めの方に試験があるため、後の科目のことを考えると、取れるだけの点数を取りにいったのでしょうね。少し話は脱線しますが、かつて香川県で行われた国政選挙に関し、職員が不正をしたことが発覚したのは、ある候補者(議員)の得票数がゼロだったからです。選挙の開票結果を見たら、得票数がゼロというのはおかしいと気付かないところが間が抜けているのです。

今回のことで、問題を漏えいしたとされる考査委員(法科大学院の教授)は、国家公務員法違反(守秘義務違反)で告発されたようです。しばらくの間は、その法科大学院から考査委員は任命されないかもしれません。できれば、自分で早くけじめをつけた方がいいです。



その後の報道によると、漏えいしたのは論文試験の憲法の問題で、受験生の答案が出来過ぎていたため、他の考査委員が不審に思ったことが発覚の端緒のようです。いくら暗記していたとはいえ、それだけの答案が書けるのであれば、普通に受験しても合格していたのではないでしょうか。
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