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検察起案のツボ(4)

それでは引き続き、起訴状の公訴事実の書き方とも関係しますが、事実認定の方法を検討します。

何度も繰り返してきましたが、客観的な証拠を大事にして、事実認定します。被疑者が否認しても、犯人性はもちろんのこと、事実が認定される必要がありますが、被害者の供述を鵜呑みにすることなく、客観的な証拠に基づいて事実認定します。

まずは、犯行日時については、110番通報がなされた時刻が判明しているのであれば、その時刻を前提にして認定します。

被害者が怪我をしているのであれば、医師の診断書があるはずですから、原則はその内容通りに認定します。例えば、「切創」(切り傷)となっていたら、刃のある凶器で切り付けられた結果、生じたものという前提で、被害者、被疑者から話を聴く必要があります。これが「刺創」(刺し傷)となっていたら、先が尖った凶器で刺された結果、生じたものという前提で、被害者、被疑者から話を聴く必要があります。したがって、医師の診断が重要な意味を持ちます。

被害者が亡くなっている案件で、犯罪による死亡でないと判断できなければ、通常は解剖に付されます。その際、被害者がどういう怪我をし、何が死因につながったのか確認しなければいけません。例えば、被害者の頭部に打撲傷があり、解剖の結果、硬膜下血腫で亡くなったとされる傷害致死の事案で、(女性の)被疑者が被害者の顔面をビンタしましたと供述する場合は、それによって被害者が上記の傷害を負って亡くなることがあるのか、解剖医から確認する必要が生じますし、脳がどういう構造になっているかも説明を受けないと分かりません。また、頭蓋骨に骨折が生じていた場合には、その骨折がどのように生じているかによって、少なくとも複数回打撃を加えたこと等が判明しますから、解剖の結果が重要となります。

そして、解剖の結果(言い換えると、客観的な証拠)に反する被疑者の自白は信用性がないと判断される危険があります。


偉そうなことを書きました。最近困っていることは、交通事故の訴状を起案する際、交通事故が起きた場所の状況がうまく書けませんし、どういう事実関係を前提にして、どのような注意義務が課されるのかが全く理解できないということです。勉強不足以外の何ものではありません。そのため、文書の送付嘱託で検察官の起訴状を入手したり、民事事件の判決を入手した場合には、しっかりこれらを読み込んだ上、どうしてこんなにうまく書けるのだろうかと感心しながら、一応、真似をしようと試みていますが、やはりダメですね。
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平成25年5月、アメーバ・ブログから引っ越してきました。役に立つことも、役に立たないこともマイペースで書いています。日記のような感じでしょうか。

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