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いわゆる2号書面について(2)

検察官面前調書が存在意義を発揮するのは、その供述人が法廷で証人となった場合で、被告人のことを気にして真実を証言できなかったときです。つまり、2号書面として採用された場合です。その場合、通常は、検察官の前で話した内容が真実であると認められることになります。もっとも、2号書面として採用されたけれども(証拠能力は認められました。)、その内容が信用できないとされる場合もあります。最近の裁判所は、検察官も何をするか分からないと疑っているようです。

かつて被疑者の親御さんから事情を聴き、検察官面前調書が作成されている場合がありました。例えば、何度も尻ぬぐいをさせられ、もう二度と被害弁償しないと念を押していたにもかかわらず、再び自分の子どもである被疑者が他人に迷惑をかけた場合、親として申し訳ないので被害弁償はするが、それを有利な事情と評価して刑を軽くしないで下さいと言われることがありました。そうは言っても、人の親ですから、法廷に証人として呼ばれ、子どもである被告人の顔を見たら、悪く言えなくなっても不思議ではありません。そこで、捜査段階において、親御さんに本音を語ってもらって検察官面前調書を作成していたのです。また、起訴後に、検察官が検察官面前調書を作成する場合もあります。この場合は、2号書面として採用されることを予想して検察官面前調書を作成する可能性が高いと思います。

ところで、懲役刑の執行猶予期間中に同種事案の再犯に及んで起訴(公判請求)された場合、検察官は実刑を狙ってきます。なぜなら、再度の執行猶予が付されると、問題判決として控訴するかどうかの審議に入るおそれがあるからです。

これに関し、検察官が、起訴後に被害者に処罰感情を電話で確認し、これを電話聴取書にして証拠調べ請求しましたが、何となく怪しい内容であったため不同意にしたところ、さらに検察官面前調書を作成し、これを証拠調べ請求したことがありました。一旦怪しいと思ったら、検察官面前調書であろうと不同意にしなければいけません。私は、証人尋問の内容から、検察官が検察官面前調書を2号書面として請求するものと予想していましたが、検察官はそのための尋問方法を知らないようでした。そして、私が「異議があります。誘導です。」と言ったら、検察官の気持ちが萎えたようでした。

実は、検察官の前では「厳しい処罰にして下さい。」と言ったことになっている調書でしたが、法廷では「それなりに処罰してもらえたらいいです。」と後退した内容になっていたのです。

結局、私は、弁護人を務めた事件でも、検察官が検察官面前調書を2号書面として請求したことがありません。
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平成25年5月、アメーバ・ブログから引っ越してきました。役に立つことも、役に立たないこともマイペースで書いています。日記のような感じでしょうか。

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