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捜査の第一線は戦場です。

捜査の第一線は戦場です。このブログの中でも、何度か使った言葉です。通常、捜査の第一線を担当し、被疑者の身柄を拘束するのは、司法警察職員である警察官です。

警察官から逮捕された被疑者は、検察官に送致される頃には大人しくなっています。普通は、逮捕から1日強が経過し、落ち着きを取り戻していますし、検察官を怒らせたら起訴されると知っています。さらに、起訴されて裁判になるには相当の日数を要し、裁判官を怒らせたら刑期が長くなることを知っています。したがって、検察官、ましてや裁判官の前で吠えまくる者はいません。


ところで、またしても(この表現が似合います。)大阪府警の警察官が不祥事を起こしたようです。報道等によると、留置施設に収容されていた男が騒ぎ出したので、保護室に入れようとしたら、警察官に暴行を加えたので公務執行妨害で現行犯逮捕したというのもので、ここまでは問題がありません。ただ、逮捕を指示した警察官の階級が問題であると判断した幹部が、現場に居なかった別の警察官の指示で現行犯逮捕したとすることに決めたようです。逮捕に関わった警察官は、留置施設の内部にいたことになりますから、留置管理課に属する者でしょう(捜査と分離されているので、刑事課の警察官が留置施設に入ることは考えにくいです。)。そして、実況見分を行った刑事も事実に反することを知っていたようです。警察というのは典型的な階級社会ですが、おかしな(当不当の問題ではなく、違法の問題です。)上司がいたときに「それはダメです。」と言えないのでしょうか。

現行犯逮捕された男は、公務執行妨害で立件され、検察官から起訴されましたが、事実を争い、弁護人は開示された現行犯人逮捕手続書や供述調書等を不同意にしたのでしょう(それゆえ、情を知らない検察官を介して、虚偽の内容が記載された供述調書等が弁護人の閲覧に供されており、その意味で行使があったと言えます。)。そこで、裁判所は、逮捕に関与した警察官を証人として尋問しました。証人は宣誓し、裁判所から記憶と反する内容を証言すれば、偽証罪に問われることを告げられます(刑法169条)。しかし、証人は偽証したようです。

ただ、証人は、証人尋問がある公判の前に、公判を担当する検察官と打ち合わせを行います(これを「証人テスト」と呼んでいます。)。そのときも、供述調書通り、つまり、虚偽の内容に沿って、質問と答えの打ち合わせをしたことになります。普通はボロが出ますけどね。しかし、幹部警察官は、証人テストや証人尋問のために、逮捕に関わった警察官が検察庁や裁判所に出向くことを知っていたはずですから、檄を飛ばされて踏ん張ったのかもしれません。普通の神経の持ち主であれば、警察官になった動機を打ち砕く、不本意な出来事であったと思われます。なお、私は、検察官が一役買っていないことを祈っています。

それにしても、どうして証言の内容が虚偽であることが露見したのでしょうか。ここが虚偽有印公文書作成、同行使、偽証事件の捜査の端緒であるのに、報道等では今一つ明らかではありません。刑事裁判は、もう一度証人尋問をやり直すようです。そして、誤判を防止するため、偽証した者が、その証言した事件の裁判が確定する前に自白したときは、刑を減軽するか、免除することができるとされています(刑法170条)。

最後に、公務執行妨害について無罪になるでしょうか。
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平成25年5月、アメーバ・ブログから引っ越してきました。役に立つことも、役に立たないこともマイペースで書いています。日記のような感じでしょうか。

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