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裁判員とストレス

裁判員裁判を担当する裁判官(裁判長は単独の事件を審理せず、裁判員裁判に専念するようになりました。)、検察官、弁護人のストレスは相当なものです。私の場合は、裁判員裁判の期日が近づくと、そのことが頭から離れず、食欲が減退し、不眠になり、連日の開廷を無事に乗り越えることができるか心配でなりません。したがって、裁判員、補充裁判員に選任された方は法律家以上のプレッシャーを感じて、裁判に臨まれているはずです。


特に審理の対象が死刑や無期懲役の判決が言い渡されるものであれば、通常は殺人が含まれていますから、凄惨な現場の写真が登場します。私の場合、これまでの裁判員裁判で、解剖の写真は立証に必要ないのではないかとして証拠とすることに反対はしたことはありますが、人が亡くなったときの状況に関する(発見時や裸にした写真が出てきます。)証拠は採用されることに反対していません。なぜなら、それが証拠として提出できないならば、その罪を犯した被告人に適正な刑罰を科すことはできないと思うからです。



今回、裁判員をされた方がPTSDになられ、国を相手に損害賠償訴訟を提起されました。裁判員として参加された事件の内容、審理の経過からして、ショックを感じない方がおかしいです。裁判をされて当然であると考えます。裁判員制度がある以上、避けて通ることができない問題であり、国にとって負け筋の事件であるように思います。


ただ、裁判員制度は「意に反する苦役」(憲法18条後段)であるから違憲であるという主張や、裁判員法を成立させた国会議員に重大な過失があったとの主張をしても、これを裁判所が採用するかは疑問です。端的に、審理を担当した裁判官、検察官らには、裁判員がPTSDにならないよう、できる限り証拠を厳選するなどの配慮すべき職務上の義務があったのに、これを怠った過失があると構成した方が分かりやすかったのではないでしょうか。


裁判所にとっては、無関係無関心で通せる問題ではなく、いずれにしても最高裁判所まで争われ、その判断がなされるはずです。しかし、死刑にすべき事案では、被告人が死刑になっても仕方がないことをしたことを十分理解し、納得した上でなければ判決を言い渡すことはできませんので、審理もそれを前提にしたものにならざるをえません。



なお、裁判員は、非常勤の国家公務員と位置づけられていますから、その職務に関連してPTSDなどにかかったと認めることができれば、国家公務員災害補償法により補償されることになっています。

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平成25年5月、アメーバ・ブログから引っ越してきました。役に立つことも、役に立たないこともマイペースで書いています。日記のような感じでしょうか。

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