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事例問題(解答編①)

甲は、平成26年10月24日、岡山市内において、甲の母乙から現金500万円を詐取した。乙は、同年12月24日、死亡した。乙の子である丙は、乙が死亡した後、甲が乙から現金500万円を詐取した上記の事実を知り、弁護士である貴方に甲を詐欺で告訴する件を依頼した。なお、今回は検察官宛に告訴するものとする。

【設問1】 丙から依頼を受けた弁護士として、甲を詐欺で告訴するにあたって注意すべき問題点は何か。
【設問2】 検察官が告訴を受理しないと判断した場合、対抗策があるか。

今回は【設問1】について考えてみることにします。「関係しそうな条文はすべて書き出せ。」と言われていた検察教官の言葉に従えば、次の条文を書き出すことになるでしょうか。

刑法246条1項(詐欺)
現金500万円があれば、それなりの物を手に入れることができます。そのため、現金500万円を得たことは「財産上の利益」を得たことにあたるとして2項詐欺の成否を検討したら、司法試験に合格しないと思います。

ところで、「詐取」、「騙取」というのは、詐欺の場合に使用する法律用語です。そして、私は「奪取」と書かれると、強盗を連想するのですが、模範六法の恐喝(刑法249条)のところを見ると、「被恐喝者が畏怖して黙認しているのに乗じ、恐喝者が財物を奪取した場合にも、本罪は成立する。」とした判例があるようです。嫌な判例です。また、「殺害」とあれば、これは殺人の場合に使う法律用語ですから、大きな論点として「殺意の認定」があるとしても、その問題では殺人についてグダグダ認定する必要はありません。

同法251条が準用する244条1項(親族間の犯罪に関する特例の準用)
親告罪の場合、一定の例外を除き、告訴期間が定められています。したがって、検察事務官から「先生、告訴期間を過ぎてます。」と言われて、ハッとするようではいけません。なお、本件は親告罪ではありませんでした。それから、刑法が親族間の犯罪に関する特例を設けた趣旨くらいはきちんと書けるようになっておきたいものです。

また、配偶者、直系血族との間で所定の罪を犯した場合、同居していることは要件となっていません。したがって、問題文に同居していると書かれていても、法律の適用にあたって、同居している配偶者、直系血族と書くのは誤りです。なお、前述したとおり、刑法が親族間の犯罪に関する特例を設けた趣旨くらいはきちんと書けないと話になりませんが、法律を適用すれば(簡単に)結論が出る場合にまで法の趣旨を書く必要はありません。この点、家庭裁判所が選任した成年後見人が、被後見人の財産を着服した場合、成年後見人と被後見人との間に所定の親族関係があっても、これに特例に関する規定をそのまま準用していいかが問題となるからこそ、きちんと法の趣旨に遡った論述が必要となるのです。

民法725条(親族の範囲)

刑事訴訟法230条、231条2項(告訴権者)

同法241条1項(告訴の方式)
「告訴…は、書面又は口頭で検察官又は司法警察員にこれをしなければならない。」とされています。したがって、告訴状の宛名が検察庁、警察署署長になっていたら、?ですね。

同法235条1項本文(親告罪の告訴期間)

同法250条2項4号(公訴時効の期間)
公訴時効が完成していることを見落としたら、大変なことになります。「以下」、「未満」といった言葉の違いも重要です。

同法248条(起訴便宜主義)
検察官が行う事件の処理は、終局処分と中間処分に分かれています。終局処分のうち、訴訟条件を具備する場合、犯罪の嫌疑があるのに不起訴処分にする際は、刑の免除か起訴猶予という理由になります。刑の免除は、被疑事実が明白な場合において、法律上刑が免除されるときにあたると認められた場合に不起訴処分にする理由です。

同法334条(刑の免除の判決)
「被告事件について刑を免除するときは、判決でその旨の言渡をしなければならない。」
どのような場合に刑が免除されるかについて、模範六法の参照条文を確認しておく必要があります。そして、刑が免除されるのは必要的な場合と任意的な場合があり、刑事訴訟法は刑が免除されるような事案について、検察官が公訴提起することを予定しているといえます。つまり、刑が免除されるのが必要的な場合であっても、検察官が公訴提起すること自体は違法とならないと解されます。


それでは、必要的に刑が免除されるような事案について、告訴できるのでしょうか。「告訴」とは、犯罪の被害者その他一定の者が、捜査機関に対し、犯罪事実を申告して、その訴追を求める意思表示を意味し、告訴状には、犯罪事実に続いて、厳重な処罰を求めると書くことになっています。個人的には、告訴の意味と刑の免除の意味をきちんと理解し、本事例はそれらが問題になる場合であることを指摘して、一理屈こねておけば足りると思います。「先生、告訴の意味が分かっていますか。刑が免除されることと矛盾しませんか。」と質問されて問題点に気付き、答えに窮する事態は避けたいところです。

待ちぼうけ

平成28年11月3日、またしても待ちぼうけをくらいました。

仕事場から出た家庭ゴミを集積場に出すため、午前6時過ぎには仕事場に出てきて、その処理を済ませ、ダウンロードした映画を鑑賞した上、同期と昼食を摂って、午後2時から午後4時の間にヤマト運輸が配達してくれる荷物を受け取る態勢に入っていました。ただし、少し前の木曜日が祝日であった際、ドライバーが勝手に「休業」と判断し、配達することなく、荷物を持ち戻っていた苦い経験があるため、仕事場の電気を点灯し、仕事場の前を通る自動車の音にも細心の注意を払っていました

ところがです。午後4時を過ぎても、玄関先のピンポンが鳴らず、仕事をしている若手の人に「ピンポンは鳴ってないよね。車が通ったかな。」と確認し、荷送り人に荷物の状況を聞いてみると、またしても「休業」のために持ち戻りになっていることが判明しました。ヤマト運輸のドライバーは、きちんと送り状を見て、建物の2階ということを確認していませんでした。しかも、前回の失敗について情報を共有している様子はありませんでした。

もう一つあります。荷物を配達に行っても留守にしているため、ドライバーが再配達しなければならない件数が多く、それが問題となっているようです。その解決策として、荷物をロッカーに入れるとか、コンビニエンスストアやヤマト運輸の営業所で受け取るといったことが考案されたものと理解しています。今回は、別の荷物を、最初から11月2日にヤマト運輸の営業所(必着)で受け取ることにしていたにもかかわらず、結局は3日の午後に営業所に届いていました。通常は、営業所に荷物が届いた旨メールが送信されてくる仕組みになっていますが、それでは荷送り人にきちんと配送ができていないことがばれてしまうと思ったのか、そのメールも送信されませんでした。しかも、荷物を受け取る際、担当者から何の言葉もありませんでした。別に営業所の担当者が悪いわけではありません。しかし、ヤマト運輸の関係者として、きちんと約束した日に荷物を届けることができなかった以上、一言あって然るべきものと考えます


ヤマト運輸のことばかり書いても悪いですね。佐川急便は、午後6時から午後8時に配達指定にした荷物を午前9時前に配達してきたことがあります。この荷物は私自身が送ったものでしたが、配達状況がどうなっているか確認すると、午後6時から午後8時の間に配達が完了したと表示していました。このときは、記録上、故意に配達完了時間を遅らせる小細工をしたなと思いました。

大手は少々のことをやっても大丈夫という驕りがあるように思います。ちっぽけな存在の私は、謙虚に、時間だけはきちんと守る生き方をしたいものです。なお、同期の三男君が、拾ってきたどんぐりを私に分けてくれました。それが救いとなったのでした

お弁当です(4日分)。

11月3日が文化の日で、国民の祝日であったため、今週は時間が経つのが早かったように思います。週の真ん中に休みがあるといいなあと思いました。




平成28年10月31日のお弁当です。メインは鰯の缶詰でした。スパゲティのナポリタンには挽肉とタマネギがほしいです。



同年11月1日のお弁当です。肉が全く入っていませんでした。野菜の煮物は普通に美味しかったです。久しぶりに当番弁護士の派遣要請があった旨の通知が届き、午前中はその処理でバタバタしました。

またしても「餃子の王将」がスタンプの倍押しキャンペーンを始めたことを知り、あばら家さん御夫妻とのウォーキングを1週間後にずらしておけばよかったと後悔したのでした。



同月2日のお弁当です。リュックサックの中で、御飯を詰めていたわっぱ弁当箱が転んでいました。その影響で、せっかくの炊きたての御飯が偏っていました。乱切りにされた茄子の煮浸しが登場しました。おからは飽きました。柿は熟して少し柔らかくなったくらいのものが好物です。



同月4日のお弁当です。午前6時前に家を出る際、炊飯器の中を確認したのですが、御飯が残っていませんでした。というより、午後6時に御飯が炊き上がるようセットされていてびっくりしました。仕方なく、冷凍している御飯を昼に解凍しましたが、量が少なすぎました。最近仕事場の冷蔵庫に入っている「大人のふりかけ」を勝手に使っていましたが、つい先日、若手の人が置いているものであることが判明しました。事務員さんのものでなくてホッとしました。

民事裁判というのは、意外なところであっけなく終わると実感しました。人生のようなところがありますね。「知謀、泉が湧くが如く」の若手の人が「最高裁、最高裁。」と言っていましたが、あっけなく終わりました。倫理研修の際に議論する事例問題が配布されたので、検討しないといけません。

餃子の王将列伝(平成28年・12)

平成28年11月5日の午後から、雑務の処理をするため、仕事場に出ました。同期が勉強会に出席するのを見送り、雑務と関係がある資料を印刷しようとしたところ、印刷の途中で「トナーを交換して下さい。」のメッセージが出ました。どうして前日に資料を印刷しなかったのかと悔やんでみても遅く、複合機の使用説明書をめくった後、交換用のトナーの保管場所を探し当て、何とかトナーを交換することができました。なお、思わず、「ドナ、ドナ、ドーナー、ドーナー。」と口ずさんでいました。





雑務の処理が終わって、「餃子の王将」に行きました。餃子一人前無料券を入手していたので、餃子を注文し、〆は特製塩ラーメンを食しました。さすがにラーメンのスープは残しました。





翌6日も午後から活動を開始し、久しぶりに一人で歩いてみることにし、運動公園から岡山大学の近辺を散策しました。ご覧のように銀杏並木が色づいていました。ファジアーノ岡山がサッカーの試合をしている最中で盛り上がっていました。さらに京山まで足を伸ばし、昨日とは違う「餃子の王将」に行こうと決意し(もしかすると、最初から「餃子の王将」目当ての計画的な犯行であったかもしれません。)、軽やかな足取りで歩いていると、オートバイに乗った暴走族の集団に遭遇しました。ブルブル爆音を立てて五月蝿い連中です。






連日の「餃子の王将」になりますから、健康のことを考えて、野菜蒸し(上)、骨付き鶏のスパイシー蒸し(下)を注文しました。後者はどちらかというと骨ばかりで食べにくく、食感は豚足に似ていました。二度と注文しないと思います。レジで精算する際、1000円ちょっとの代金であるにもかかわらず、店のおばさんが「スタンプ10個ですね。」と言ってくれましたが、このままスタンプ10個を押してもらったら、不作為による詐欺かなあと恐くなり、「4個でしょう。」と注意してあげました。

運動公園近くの信号機によって交通整理が行われている交差点で、歩行者が青色信号にしたがって横断歩道を渡っていたのですが、第2車線を左折してきた黒塗りの自動車が勢いよく突っ込んできて、歩行者に衝突するかと思いました。助手席にスーツを着た女性が座っているのが見え、まるで就職活動中のようでしたが、驚いたことに運転席側の後部座席からスーツを着た男が上半身を出して、いわゆる箱乗りの状態になっていました。私が交差点のところまで前進し、問題の車を真横から見たら、車の天井が回転する方式の覆面パトカーであることが分かりました。箱乗りしていたということは警備課所属の警察官でしょう。残念ながら、警護対象のVIPが乗っていると思われる自動車を発見できませんでした。



帰りは運動公園の中を突っ切って帰りました。ファジアーノ岡山の試合は終わっていました。記念撮影用の立て看板がありましたので、記念に一枚撮りました。サッカー好きのMさんが、この椅子に座った状態で記念撮影したのか気になるところです。

お弁当です。



平成28年11月7日の私のお弁当です。おかずは高野豆腐、蕗の煮物だけでした。おかずを入れている袋が重いと思ったら、豆乳でした。家の冷蔵庫の中に豆乳があるのを見て、誰が飲むのだろうと思っていたのです。必ず、とうにょう(糖尿)→とうにゅう(豆乳)という思考過程を経てしまいます。



同日の若手の人のお弁当です。筑前煮の中にかぼちゃが入っているのが変でしたが、これは別個に付け足したそうです。汁に沈んでいる茄子の煮浸しを一切れ、ブドウを一粒お裾分けして頂きました。これによって、私は昼御飯を食べた気持ちになったのでした。

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内科の先生との会話(平成28年11月)

平成28年11月8日、かかりつけの内科の先生に診察して頂き、処方箋を出して頂きました。

今日はいつも以上に先生との会話が弾みました。

まず、血圧は128、74でした。脈拍は72でした。脈拍は、私の指に器械をはめて測定し、一緒に血中の酸素の度合いも数値で出ました。そして、私が病院で、「心筋梗塞を起こした右冠動脈以外のところが再び梗塞を起こしたら命がない。」旨言われたことをお伝えすると、「左冠動脈が詰まったら一発ね。レフト・メイン、レフト・メイン。」と言われ、診察室に貼ってある心臓の構造を記した図面で説明して下さいました。妙にその発音がよく、私は「左冠動脈が詰まると死ぬな。」と思いました。最近、酒は飲んでいますかと質問され、「若い人とですね…。」と適当に誤魔化すと、酒を飲まず痩せ細っているよりはいいようでした。今度は、私の方が机のマットの下に挟んだ状態となっている見慣れねメモを発見して、「この六然と書いてあるメモは、前からありましたか。」と質問すると、話がそちらに逸れていき、先生は机の引き出しからその意味が書かれたメモを取り出され、丁寧に説明して下さいました。一回診察して頂く度に、1つ憶えて帰るということで、一番憶えやすそうな「失意泰然」(失意の中にあるときほど、泰然自若としておくこと。そのまんまでした。)を憶えました。

問題は、先生との話が盛り上がって長くなると、私が最初に測って頂いた血圧の数値を忘れることなのです。いつもメモを持参していないことを後悔しておりました。しかし、今日は先生が自らメモを作成して下さいました。

(このとき本職は、医師○○が、平成28年11月8日、患者××を診察するに際して作成したメモ1枚を受領してその写真を撮影した上、これを本ブログの記事に添付することとした。)



このメモは記念に大事に保管しようと思います。血中の酸素の度合い、左冠動脈(レフト・メイン…ですね。)のところはアルファベットで書かれています。ところが、脈拍のところは漢字で「脈」と書かれているようです。次回の診察時に、私が「失意泰然」を英訳して先生に披露すると、先生に笑って頂けそうな気がします。「situi taizenn」では話になりません。

お弁当です(大福あり)。



平成28年11月9日の私のお弁当です。一人での昼食となってしまいました。



若手の人が岡山県倉敷市児島に出張する用事があり、そのついでに(いちご)大福で有名な「甘月堂」さんに寄って、大福を買ってきてくれました。





私は、芋(こしあん)、バナナ(カスタード)の2個を分けてもらい、日本茶をすすりながら、大福2個を堪能したのでした。次回はいちご大福をお願いしたいのですが、用事が午後4時からということで、売り切れているかもしれません。かといって、生ものですから、用事の前に大福を買っておくのもどうかと思います。なお、お店から、20枚貯めると、いちご大福10個と交換して頂けるサービス券1枚をもらったそうです。

餃子の王将列伝(平成28年・13・合格者編)

平成28年11月9日、「餃子の王将」で、同年の司法試験の合格者一人と楽しい時間を過ごしました。

その合格者は、私が法科大学院で非常勤講師をさせて頂いた際の受講生でもあり、私の質問の意図が分かったときの何とも言えないニヤッとした顔(私の質問に他の受講生が答えられないとき、目が「答えられますよ。」と訴えていました。)が忘れられないのです。彼は、私から背中を押してもらったと感謝してくれていますが、何をしてあげたのかよく憶えていません。





彼の場合、最終的には司法試験に合格するだろうと思っていましたが、昨日、話した内容を総合すると、合格すべくして合格していました。現在は、後輩らの指導を担当し、指導の難しさも実感しているようでした。答案用紙の表紙の書き方について、手抜きをしている受験生の話題に関しては大いに盛り上がりました。彼は、まず答案用紙の表紙を書き、既修・未修の区別があれば、そこもきちんと印を付けると言っていました。至極当然のことであると思いました。

合格者と不合格者では、天と地ほどの違いがあります。不合格者は、司法試験に合格したいのであれば、たとえ嫌な奴であっても、合格者に教えを乞うべきです。


ところで、この日も会計の際に、おかしなおばさんが登場しました。飲食代3200円余のところ、そのおばさんは「スタンプ倍押し期間中ですから、14個ですね。」と言いつつ、スタンプカードには8個しかスタンプを押さなかったのです(500円でスタンプを1個押す決まりですが、現在は倍押し期間中です。)。ショックでした。私が、「おばさん、違う、違う。12個でしょう。」と言っても通じませんでした。やっと8個しかスタンプを押してないことに気付いたかと思うと、それでパニックに陥ったようで懲りずに14個押す勢いでしたから、「12個もらえば十分です。」と言って、スタンプカードを返してもらいました。そういえば、よだれ鶏(写真上)を2皿注文したのですが、おばさんには伝票の「よだれ鶏」と書いた字が判読できませんでした。司法試験の論文式試験の答案、(弁護人が書く)接見の申込書、伝票いずれも判読できる字で書かないといけません。

おばさん 「これは何ですか」
私 (伝票を確認し)「よだれ鶏」
おばさん 「よだれ鶏一人前」
私 「違う。二人前」

今日、つまり、11月10日もあのおばさんが会計を担当していたら、何個スタンプ押せばいいのか分からなくなるおそれがあるので、嫌ですねえ。

公法系第1問(憲法)の解き方について(3)

【丙】
C社は,A市を被告として,本条例が違憲であると主張して,国家賠償請求訴訟を提起した。

〔設問1〕
あなたがC社の訴訟代理人であるとしたら,どのような憲法上の主張を行うか。なお,本条例による会費の算出方法の当否及び営業停止処分の日数の相当性については,論じなくてよい。
〔設問2〕
想定される被告側の反論を簡潔に述べた上で,あなた自身の見解を述べなさい。


【丙】は平成26年司法試験予備試験の憲法の問題の一部です。国家賠償請求訴訟という場において、どのような憲法上の主張を行うかが問われています。憲法上の主張を行うのは、C社の訴訟代理人としてのあなたです。訴訟代理人と代理人は違います。問題文で使われている表現を勝手に変えるのは厳禁です。

そこで、(想定される?厳密には、この表現は被告の反論の部分で使うべきです。)悪い論述例を示します。
「C社は、本件条例が憲法○条に反するから、国家賠償請求法上違法であると主張する。」

①前述したとおり、C社が主張するのではありません。C社の訴訟代理人(であるあなた)が、C社の憲法上保障されている権利が不当に制約されているから違憲であると主張するのです。②次に、細かなことですが、この問題では違憲の疑いがあるA市の条例について、「本条例」というとの断り書きがなされていました。それにもかかわらず、勝手に本件条例と書くのは誤りです。細かなことですが、問題文に逆らってはいけません。③さらに、国家賠償法上違法かどうかが問われているのではありません。何度も書きますが、「どのような憲法上の主張を行うか。」との設問に対して、素直に、かつ簡潔に答える必要があります。そして、法律の正式名称は国家賠償法です。


では、書き出しの文章はどうあるべきでしょうか。
「私がC社の訴訟代理人であるとしたら、国家賠償法上の違法を基礎づけるため、A市の本条例によって、C社の××の自由(憲法○条)が不当に制約されているので違憲であるとの主張を行うことが考えられる。」

司法試験の問題となる「××の自由」が憲法の条文でストレートに保障されていることは稀です。したがって、書き出しの文章に続けて、問題となる「××の自由」が引用した憲法の条文で保障されていることの論証をする必要があります。


ところで、「採点実感等に関する意見」(以下「採点実感」という。)を読むと、紋切り型の答案はいけない旨書いています。しかし、制限時間内に、自分の頭でそれらしい表現を思いつくことができますか。人権に関する問題を処理するパターンを身につけることは何も悪いことではないのです。ただし、問題の特殊性は考えてほしいところです。

また、「当てはめ」という言葉を嫌う考査委員がいるのも事実です(平成26年司法試験公法系の採点実感から抜粋:毎年のように採点実感で指摘しているためか,判断枠組みを前提として事案を検討する際に,「当てはめ」という言葉を使用する答案は,少なくなってはいるが,なお散見される。また,「当てはめ」という言葉を使って機械的な「当てはめ」を行う答案の問題性が際立つ。これも毎年のように指摘しているためか,行頭・行末を不必要に空けて書く答案は,少なくなってきてはいる。しかし,他方で,1行の行頭及び行末の各3分の1には何も書かず,行の真ん中部分の3分の1の部分だけに書いている答案などがなお存在する。)。考査委員が「当てはめ」という言葉を嫌っているということは、それに類似する言葉(項目立て)も嫌っていると考えるのが筋でしょう。これ以上は書きません。

まずは過去問を検討し、出題の趣旨を読み、さらに採点実感を読みましょう。採点実感を読んでおきながら、本試験であえて考査委員の気持ちを逆なでするような答案の書き方をするというのであれば、良い根性をしています。我が道を進んで頂いて構いません。

ところで、【主張→反論→私見】のパターンを踏みますが、問題とすべき点が2つあって、各主張、反論、私見を書くのに1ページを費やしていたら、どうなるでしょうか。今回は予備試験の問題を題材にしましたが、予備試験の論文式試験の答案用紙は表裏4ページになっています。したがって、書ききれないことも考えられます。ここで、考え方を切り替える必要があります。そういう問題に遭遇したら、受験生の上位5分の1に入るくらいの答案を書けば合格すると言い聞かせ、他の受験生が何を書くか考えましょう。論文式試験では、答案用紙に書いた内容だけが採点の対象になります。かといって、答案用紙に目一杯書かれている答案が出たら、考査委員はこれを読んでいてうんざりするはずです。

それから、句読点の区別ができていないものや(そのくせ、やたらに「. 」を打っている。)、1つの文章が終わるごとに改行して段落を設けているものがいるとすれば(あくまでも仮定の話です。)、日本語の文章作法が分かっていないと判断される危険があります。小学生レベルの問題です。否、小学生の方がきちんとしているかもしれません。なお、後者については、平成22年司法試験公法系第2問で改めるように注意されています。法科大学院で教鞭をとっている先生方、こんなことをと思わずに、きちんと指導してやって下さい。

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餃子の王将列伝(平成28年・14・合格者編)

平成28年11月10日、天候が心配されたため急遽店舗を変更して、いつも通っている「餃子の王将」の店舗で、同年の司法試験に合格した人3名(Oさん、Mさん、③さん)、法科大学院の先生、若手の人らと宴を開催しました。

Oさん、Mさんは私が法科大学院で非常勤講師として講義をした際の受講生です。③さんは、ガイダンスを兼ねた同講義の1回目には顔を出してくれたのですが、その後、履修登録をしなかったことが分かり、私が何か不謹慎な発言をしたのが原因かなと気になっていました。その③さんが、突然、私の目の前に現れたので、「あ、あのときの女だ。」と思い、内心は警戒した(臨戦態勢に入った。)のです。しかし、③さんによると、ガイダンスの後になって、私の講義を受講する履修要件を充たしていないことが分かったので、履修しなかったとのことでしたから、ホッとしました。その上、私が作成して受講生に配付した資料に目を通し、伝聞法則に関する論述パターンが役に立ったと感謝されましたから、私には③さんがとても良い人に見えました。

ところで、Oさん用に本を持参する予定にしていると、それを知った若手の人から、「もう一人の人(Mさんを意味します。)には何もないのですか。」と言われ、それもそうだなあ、気配りが足りなかったと思い、別の資料を用意して、風呂敷に包んで持参しました。12月には司法修習生として採用され、法曹の卵として扱われる人たちです。それぞれの夢が叶うことを祈っています。また、彼らから指導を受けている人が、来年以降の司法試験に合格することも祈っています。

事前にOさんが再現した公法系第1問の答案を読ませてもらい、感動しました。Oさんの場合は、講義の際に、受講生すべてに「この本がいい。」と紹介すると、講義の後で「見せて下さい。」と言ってきました。同様に、(若手の人が)受験生のあるべき精神論を抜粋したものを印刷した書面を紹介すると、Oさんは「コピーさせてもらっていいですか。」と聞いてきました。勉強ができるのは当然かもしれませんが、Oさんが精神論まで大切にするところが凄いと感心し、一目置いていました。とはいえ、そんなにできる人とは思っていませんでした。将来が楽しみです。

合格者に指導してもらう機会があれば、ヒョイヒョイと跳んでいかないといけません。昔は自分の方が成績が良かったとか、自分の後輩であるといった事情があるにしても、Oさんらが司法試験に合格したという現実を直視し、憧れる気持ちを持って、教えを乞わなければいけません。昨日会ったN君は、予備試験で失敗した民事訴訟法が本試験ではA評価であったと言っていました。③さんは、刑事系の科目であれば、O君に負けないとも豪語していました。因みに、私も憲法、刑法、刑事訴訟法であれば、上位二桁に入る自信があります(他人は、これを「法螺」と呼んでいます。)。Mさんにしても、確実にポイントを押さえるところは凄いです。そのような合格者が手を差し伸べてくれたら、受験生はその手をしっかり握るべきです。1500人も合格者がいるのです。自分の知り合いで、司法試験を受験している者全員が合格しても、まだまだ余裕がある合格者の数です。合格までに数年の差が生じることはあっても、最後は全員合格してもおかしくないです。そのためには、勉強ができない者は精神面を補強する必要がありますし、字が下手な者は、せめて判読できる程度の字が書けるよう字の練習をする必要があります。





この日は、例の「きのこ」の料理を注文したところ、意外に好評でした。また、てっきり持ち帰り専用と思って注文を控えていた私には、若手の人が注文してくれた揚げ餃子(写真の下)が妙に新鮮でした。大いに盛り上がり、気が付けば、午後10時30分になっていましたので、慌ててお開きにしたのでした。会計はおかしなおばさんではなく、おねえちゃんが担当してくれたので、問題ありませんでした。

そして、法科大学院の先生と連れ立って歩いていると、雨が降ってきました。天気予報は外れていませんでした。なお、③さんの名前もイニシャルがMであるため、失礼かと思いながら、Mさんと区別して、③さんと書かせて頂きました。この書き方が機嫌を損ねたら、えらいことです。

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オグちゃん

Author:オグちゃん
平成25年5月、アメーバ・ブログから引っ越してきました。役に立つことも、役に立たないこともマイペースで書いています。日記のような感じでしょうか。

しかし、ブログから新しい出会いが生まれ、有難いものであるということも知りました。

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